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運動会へ向けて!子どもが一人でもかけっこの練習を始める! 運動を教える時の3つのコツ|EPARKスポーツ

運動会へ向けて!子どもが一人でもかけっこの練習を始める! 運動を教える時の3つのコツ|EPARKスポーツ
2019/12/10

①言葉で伝えすぎない

「もっとひじを曲げて腕ふりして!」「からだを真っ直ぐに!」「膝を高く上げて!」
運動会で活躍してほしい、、、子どもへの熱い思いが強くなるほど、こんな言葉を掛けたくなります。

ポイントは“できない”じゃなく“知らない”

幼稚園や小学生の子ども達は
◆走っている時にひじを曲げることが“できない”のではなく、走っている時にひじを曲げるためにどのように力を入れたらいいかを“知らない”。

◆からだをまっすぐに“できない”のではなく、自分が今どのような状態か・どのように力を入れると体が真っ直ぐになるのかを“知らない”。

子ども達は、意外にも言葉の意味は理解しています。ただその動きを体現するためにからだをどう使えばいいかを知らないのです。
記事

言葉で伝えすぎない

まずは子ども達が実際の動きやどんな形をしているかを見ることが大切です。
反対に、言葉での説明が多くなると、子ども達は頭の中がこんがらがってしまい、本来できるはずだった動きもできなくなってしまいます。

いま幼稚園・小学生の子ども達は、目で見て自分のからだで表現しようとすること。
そういったチャレンジを続けることで、だんだんと自分のからだを思ったように動かす(⇩③コーディネーション能力)ことができるようになり、運動神経の向上へとつながっていきます。

この力が身につけば、動作を改善するのもあっという間!

②自分から練習がしたくなる

目で見てからだで表現しよう!
とは言ったものの、子ども達がやってみたくなる運動でなければそもそも動いてくれない。

◆大切なのはやりたい!の気持ち

子ども達に教える時に、外発的動機付けと内発的動機付けを考えてみましょう。
記事
様々な場面で使われるこの言葉。運動を子ども達に教える時でいうと...

外発的動機付け

【ポジティブ】
「できたらおもちゃを買ってあげる!」
「最後まで頑張ったらお菓子買ってあげる!」
などのご褒美作戦や
【ネガティブ】
「やらないならおもちゃとりあげちゃうよ~」
などなど

自分の外側からの影響でやる気にさせることを外発的な動機付けといいます。
このような動機付けの場合、一時的にやる気を発揮しても、長続きは中々難しいもの。

続けすぎると、ご褒美がなければ動かなくなってしまうかも...。

内発的動機付け

簡単に言えば、子ども達が、自分から「やりたい!!」と思うこと。
自分の中で、〔興味・関心・意欲〕などが沸き起こっている状態です。

例えば
【興味】
「楽しそう!」「面白そう!」「なんだこれ!?」
のような、やる気の入り口

【関心】
「どうやったらあんな動きができるんだろう」「やり方が知りたい!」
入り口を通過した後のさらなる心の動き

【意欲】
「運動会でビリになっちゃった...来年は1番になりたい!」
少し上2つとは毛色が違いますが、より積極的に何かをしようとする意思のようなもの。

記事
こういった内発的動機付けは、長く持続する傾向にあり、できないことへの挑戦や家に帰ってからも練習を続けるような子どもの心のモチベーションとなります。

外発的動機付けはダメなの?

一概にダメというわけではなく、外発的動機付けをきっかけに、興味・関心が湧き、内発的動機付けに繋がる場合もあります。
例)
子「かけっこ教室なんて行きたくない!」
親「頑張ったらお菓子あげるから♪」
~教室後~
子「楽しかった!また行きたい!!」

あくまで子ども達の内発的動機付けを高めるようにアプローチしていきましょう。

では

どうしたら子どもをやる気にさせられるの?

内発的動機付けのスタートラインである、〔興味〕を引くことから!
⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩⇩

◆楽しそう!

じゃあ早速!「子どものつま先が下がっちゃうから、つま先が上がっている動きを見せよう!」

・・・おそらく、子ども達はキョトンとしているのではないでしょうか。

つまらなそう...
なんでそんな動きをするの...?
一度下がった子どものモチベーションを戻すのは大変!

わかりやすく!

例えば、つま先を上げる運動なら・・・
「ペンギンさんのモノマネをしてみよう♪」
といって見せてあげるだけでも子どもの興味をぐっと引くことができます。
記事記事

他人になにかを習う時、大人だけでなく子ども達でも何かしら理由を求めています。
まずは簡単な動機付けとして、楽しそう!と思わせることからはじめましょう。

そのように経験した運動や練習・トレーニングは、子ども達がふとした時にお家でやりたくなります♪

③コーディネーション能力

◆言葉で説明しすぎないこと
◆子どものやる気を引き出す方法
これはわかってきた!
でも実際にどんな練習やトレーニングをすればいいの??

コーディネーション

・コーディネーショントレーニング
・コーディネーション能力
などなど

最近よく聞くようになった“コーディネーション”
今日はこのボトムスにこのアウターを合わせよう!

・・・ではなく、運動におけるコーディネーションは、旧ドイツで生まれた運動の理論です。
日本ではよく“調整力”と言われ、身近な言葉で言うと、“運動神経”のことです。

運動神経

記事
「あの子は運動神経がいい」
「運動神経がよくなりたい」
このように思うことは少なくないと思います。

では

運動神経って、、、なに?

考えたことはありますか?

もちろん意味を検索すればある程度はわかります。実際に検索をしてみると。
1. 脳・脊髄(せきずい)のような中枢から筋肉・内臓などに刺激を与え、運動を起こさせる神経の総称。
2. 俗に、スポーツを巧みに行う感覚。

なるほど、神経のこと、スポーツが得意なことか、、、。

じゃあ

どうしたら運動神経がよくなるの?

正直、運動神経という概念がざっくりとしすぎて、どうしたらいいかわからないという方は多いと思います。

私は、“運動神経がよい”とは“自分のからだを思った通りに動かすことができる力”をもっていることと考えています。
その力が“コーディネーション能力”であり、その力を養うためのトレーニングが“コーディネーショントレーニング”といえます。

私自身が、陸上競技でキングオブアスリートと呼ばれる〔十種競技〕に取り組んでおり
走る・投げる・跳ぶ、、、様々なスポーツの要素が詰まったこの競技を通じて“コーディネーション能力”の大切さを常に感じていました。

実際に先日行われた世界陸上の十種競技では、コーディネーショントレーニングの本場ドイツの選手が優勝を飾っています。

投げる力と走る力は全然違うものじゃないの...?

つぎの7つの指標を見た後、考えが180度変わるはず。

コーディネーション能力の7つの指標

コーディネーショントレーニングを考える際、下図の7つの指標を基準に考えます。
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【自分と自分以外の物との位置関係を把握する能力】
道具と自分との距離感や、ボールとの距離感などを正確に測る能力です。
今回はかけっこのご紹介なので、ボール運動は後ほど!

例えば〔ハードル〕や〔ラダー〕を使った定位能力を養う練習!
記事記事

このような道具を使った運動の中で、道具との距離感を養うことができます。

「でも走る時は障害物なんてないけど...?」

例えば膝を高く上げるための練習や、細やかなフットワークを獲得するために用いられることが多いこの道具。
道具との距離を上手に測ることができないと、脚がハードルにぶつかってしまったり、ラダーを踏みつけてぐちゃぐちゃになってしまったりと、中々練習が進まない...!

効率よく動作を習得するためにも、走る時の距離感はとても大切。

さらに小学校高学年になれば、ハードルの授業が始まるところも!
いかにハードルとの距離感をつかんで、リズムよく跳ぶことが大切な種目。

足が速くなくても、ヒーローになれるチャンス♪




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【状況の変化に合わせて、素早く動きを切り替える】
日常生活でいうと
◆自転車が来たから避けよう
◆信号が点滅を始めたから止まろう
など、広い視野を持って素早く行動する能力をいいます。

例えば相手を避けて目標を目指す類のミニゲーム。
記事
「相手はどこから来るのか、正面?右?左?」
そういった相手の動きに合わせて素早く走りを切り替えるような運動で養うことができます。

トレーニング作り放題

変換能力の要素を取り入れたミニゲームは誰でも創作しやすいので、無限に生み出すことができ、子ども達も飽きることはありません。
お父さんお母さんもチャレンジしてみましょう!
このようなミニゲーム・練習の作り方もまた別の機会にご紹介します!

この能力を養うことで、自然と素早いフットワークが身につきます。
またサッカーやバスケットボール等の集団スポーツの際に、相手をよく見ることができ、華麗に避けたり、不意に相手のボールを奪ったりなど、状況判断能力が抜群にあがります。



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【身体全体をスムーズに動かす】
◆多くの筋肉や関節を上手に連動させる能力です。
中でもかけっこで大切な関節が、“肩甲骨”“股関節”!

実はこの2つの関節は、離れているようで繋がっています。
・歩く際、左腕が出れば右足がでるように
・右腕で投げる時はまず左足がでるように
親密な関係で繋がっているのです。
記事
「腕を出したら足がでるなんて、当たり前じゃないの?」
確かに、歩く時も走っている時も、人間のからだは勝手に右腕を出せば左足が、左腕を出せば右足がでるよう連動しています。

ただ!
足が速い人は、この連動がとてもスムーズかつ大きな力を生み出して行われています。

ではどのようにこの連動性を高めていけばいいのか...。

連動性の秘密は“ハイハイ”⁉

肩甲骨と股関節を連動性を高める運動の1つが、四つん這いの動き。

赤ちゃんの時、誰しもが経験するハイハイ。
その姿はとてもかわいく、いつまでもこのままがいいなと思いながらも、早く立ち上がって歩く姿も見たい!
そんな親心が揺れ動くこの時期。

なんと!このハイハイの動きがとても大切!
実は大人でもやってみると息が上がってしまうこの動き。
とても負荷の高い全身運動となっており、からだの連動性を高めることにとても適しています。

プロのアスリートのトレーニングにも取り入れられる四つん這いの動き。
赤ちゃん時代には戻れないけど、今からでも十分間に合います♪
記事

連結能力が高まることで、下半身力を上半身に、上半身の力を下半身に効率よくスムーズに伝えることができます。

かけっこでいえば、腕振りの力を足の先まで、地面を蹴る力を腕まで、その繰り返しをゴールまで続けられるようになれば、ぐっと足が速くなります。





記事


【合図に素早く反応して、適切に対応する】
“反応が早い”
◆熱いものを触って、「熱いっ!」と手を放す
◆小指をぶつけて「痛いっ!」
◆よーいどんのピストルでビクッとなること
このようなものも、“反応”です。

しかし、ここでの反応能力とは少し違います。

かけっこでいうと、よーいどんのピストルの音を聞いたら素早く走りだせる能力
これが“反応能力”です。

反応はできるけど、走りだせない
瞬時に反応し素早く走りだせるように反応能力を高めましょう!

競うことで闘争心を

【変形ダッシュ】
負荷の強い形や、思わず笑ってしまうような形、子どもにどんな形がいいか決めさせてあげるのも1つです♪
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周りに友達がいることや、なにか目標があるほど子ども達は素早く動こうとします。

家での練習なら兄弟や、一人っ子でもお父さんが一緒にやってあげるだけで子ども達のモチベーションは全然違います!

一緒に走るのはちょっと体力が...そんな方は、あえて子どもよりゴールに近い位置にいることで、子ども達の目標になってあげるのもコツです。





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【リズム感を養い、動くタイミングを上手につかむ】
こちらは言葉のイメージ通り、リズム感覚のことです。

学校体育でもダンスが必修となり、リズム能力を養う重要性が段々と増してきています。

かけっこでは“テンポ”といった方がわかりやすいかもしれませんね。
ではテンポよく走るためにはどうしたらいいのでしょう。

かけっこにおける“テンポ”の重要性

テンポよくとはいったものの、どうしてテンポよく走る必要があるのでしょう。それは

効率よく前に進むため

です。

走るテンポが一定でないと、左右で地面に加える力のバランスが崩れてしまい、どんどん力が逃げていくことで失速の原因となります。
こちらについては次の〔バランス能力〕で詳しくご説明します。

リズム能力を養うために

1つは学校でも行われる“なわとび”
記事
リズム能力を高めるにはうってつけです。
一定のリズムで無理なく跳べるように練習してみましょう。

なわとびをとんでいれば足は速くなる?

あくまでリズム感覚を養う練習であり、その結果走りテンポが安定し速くなっていきます!
しかしながら、走る際に使う筋肉やからだの動かし方とは異なる部分が多いため、他の練習も取り入れながら実施していきましょう!





記事


【バランスを正しく保ち、崩れた態勢を立て直す】
“バランス”というのは、とても奥が深く、様々な要因があります。
◆平衡感覚
◆重心の感覚
◆動的バランス
◆静的バランス
...などなど

なんだか頭がいたくなってきます...。

ですので今回は、私が考えるかけっこ直結する大切なバランス感覚や、バランス能力が高いと何が違うのかをかみ砕いてご紹介!

足が速い子の秘密!?

一言でいうと足が速い子は

地面にまっすぐ力を伝えている

・・・どういうこと?
下の図を見てみましょう。
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走りが苦手な子は足を地面についた時(ついている時)、力が様々な方向に分散し、結果的に小さな力になっています。

反対に走りが得意な子ほど地面にまっすぐ力を伝えているため、バランスの運動でもピタッと止まり、走る際には大きな推進力に変わっていきます。

自分のバランス能力を確かめよう!

かけっこに繋がるバランス能力の練習の1つが、1歩1歩止まってみること!

「なんか地味じゃない...?」

やってみると意外と難しい。
記事

ピタッと止まった時、ふらついたり動いてしまったりしませんか?

実はこれが走っている時にも起きているんです。

走っている時はいきおいがついて流れるように進んでいくためわかりにくい。
しかしこの練習で1歩1歩がふらついてしまう子は、走っている際にも力が分散し推進力が失われていきます。

この運動大きくジャンプしピタッと止まる運動など、より大きな力ほど制御がしにくくなっていくため、プロのアスリートも練習に取り入れるほどとても効果的な練習です。





記事


【道具やスポーツ用具などを上手に操作する】
自分のからだではないものを上手に使うことができる能力です。

「かけっこ関係ないんじゃ...?」

そう思われた方もいるのではないでしょうか。
たしかにかけっこでバットやラケットを使うことはないかもしれません。

しかし、かけっこには識別能力が必要なのです!

ここまでのまとめの役割

ここまで定位能力・変換能力・連結能力・反応能力・リズム能力・バランス能力をご紹介しました。
実はこれらは、それぞれを鍛えながら密接に関係し合っています。

例えば、ボールを投げるという運動。これには
◆投げる相手との距離を正確に測る定位能力
◆下半身の力を上半身まで伝える連結能力
この力を使ってボールを上手に投げることが識別能力となります。
記事

他にもテニスラケットでボールを打つ場合
◆ボールとの距離感を定位能力でつかむ
◆ボールが来る方向に瞬時に反応
◆変換能力で素早く動き出す
◆リズムよくタイミングを合わせる
◆しっかりと足を踏み出しぶれないバランス能力
◆連結能力で下半身・腰の力を腕まで伝る

そうして、上手にラケットを使いボールを打ち返します。

つまりは、この識別能力でこれまでご紹介した能力を習得できているか。
またどんな能力が足りていないのかを確かめることができます。

コーディネーショントレーニングを考える

7つご紹介しましたが、これら1つ1つを考えるだけでなく、複合的にトレーニングを考えてみることで、可能性が無限大に広がっていきます。

様々な運動が、様々な形で子ども達の運動能力に繋がっています。

自分のからだを思い通りに動かす

これができれば、どんなスポーツでも活躍できます。

最後に

①言葉で伝えすぎない
②自分から練習がしたくなる
③コーディネーション能力

まずはあまり言葉で説明せず、動きを見せることで子ども達の動作習得へのチャレンジを温かく見守ってみましょう。
あまりにも難しそうな時は、少しだけ助言をしまた動きをみせてあげる。
それを繰り返していく中で少しずつ少しずつ、助言をする量が減っていき、子ども達が自分のからだを思い通りに動かすことができるようになっていきます。

子どものやる気が上手に引き出せない時は、難しい動作に入る前に、簡単で楽しそうな動きで興味を引きましょう。
どんな動きがいいか悩んだときは、コーディネーション能力の様々観点から運動を考えてみてください。

それでも

中々思い浮かばない、どうしても習得させたい動作がある、楽しくその動作を学ばせることができない

そんな時は私達講師の出番です。
たくさんの引き出しをご用意してお待ちしております。

今後も、教室ではなくこのような形でも、多くのテーマでかけっこの秘訣をご紹介し皆様をサポートしていきます。

次の掲載をぜひお楽しみに。

プロフィール

富田


▶▶パーソナルレッスンはこちら
東京都足立区出身、1995年9月2日生。東京学芸大学 中等教育教員養成課程 保健体育学科 卒。

中学から大学まで10年間陸上競技部に在籍する。
大学では“キング オブ アスリート”を目指し10種競技を専門に取り組み、関東インカレ入賞と全国大会出場を経験する。在学中は競技以外でも、東京・埼玉・神奈川で小学生を対象にかけっこ教室の指導を行う。

卒業後は習志野市内10のスポーツ施設の指定管理者として、自施設を使ったスポーツ教室やイベントを企画運営しながら、自らも指導者として現場経験を経て株式会社EPARKスポーツへ。
現在は、EPARKスポーツトレーニングプランナー・イベントプランナーとして活躍中。

≪取得資格≫
中高保健体育教諭
キッズアスレティックスS1



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